19歳独身女性クラブイベントスタッフの神待ち日記

その日もあたしは神を待っていた。
高校に進学すると同時に家を捨てて、男と同棲したりして住処を手に入れる生活をしていた。その男は彼氏だったり友達だったり、色々で。
高校の学費はパトロンが出してくれていた。パトロンっていってもあたしの何かしらの才能に惚れたからそのために教育費を先行投資していた、なんて話じゃない。
男女関係のパトロンだ。通称パパ。彼はパパといわれると喜んでいた。実際年も50代だったし。
そんなこんなであたしは自分の女を武器に、生きてきた。高校を卒業してからは六本木のクラブでスタッフをしている。
あたしがまともなお昼の仕事に就けるわけ無い。自分がどういう人間で、どういう生活しかできないのか、よくわかっている。
ちょっと自分語りが長くなっちゃったね。
まあ、この日も神待ちをしていた。
神待ちってさ、深い単語だと思わない?
家のない、家なき子にとっては、神なんだよ。だってその拾ってくれる神がいなかったら、あたしたちみたいな女、即ホームレスでビニールシート生活一直線だよ。そこはよく理解してるよ。
だから、そういう男に神の呼称を捧げるよ。

さあ、あたしを拾って、神様。ダメな人間こそ、救済してくれないと。

あたしは先週同棲していた男に、捨てられた。ほんと捨てられたって単語が正しい。
だから神待ちをしている。どこでって、職場で。
職場がクラブってある意味最高の神待ち環境だよ。
世間はさ、もう働いてる社会人なんだし、金も今まで身銭きらないで全部男に出させてたんだから少しは自立しろ、なんていうかもしんないけど。
無理だから。
一回誰かに面倒見てもらう快楽を知ったら、もうそれでいいやって思うよね。わざわざ苦労なんてしたくないでしょ。
だからこうやってクラブのクローク係をしながらナンパ待ちもしている。ナンパ待ちが神待ちにつながって、待っている間もお金もらえて…もう最高?
いや、最低?こうやって堕落していくのかな人間って。とか思いながら、クラブの耳を破壊するかのような音楽が聞こえてきた。

あの頃を忘れない